恵ママが、素敵なコミュニティを作っている人たちに会いに行く対談企画「恵ママの部屋」。第2回目の今回は、いつもの麻布十番の昼スナックを抜け出して、鶯谷の「かくれ架BASE」にて、出張スナック対談。スナックを通じたコミュニティ運営の楽しみや魅力について、ママ同士で語り合います。
冨永 咲(とみなが さき)さん
株式会社FoundingBase広報担当。2代目ミス薩摩焼酎。地域おこし×若者人材育成を行う会社で、コミュニティスナック「かくれ架BASE」を運営し、イベント等を通じて地方の魅力を伝える。ミス薩摩焼酎としての経験を生かして、焼酎のPR活動にも力を注ぐ。
恵ママ: この場所はいつからやっているんでしたっけ?
咲さん: プレオープン的に始めたのが去年の2月中旬くらいからです。
恵ママ: 資金を集めるためのクラウドファンディングもされてましたよね。
咲さん: はい。その資金を元にリニューアルして本格オープンしたのが8月の末です。
恵ママ: かくれ架BASEのクラウドファンディングの成功は、自分ごとのように嬉しかったです!オープンまでに様々な苦労もあったとお聞きしましたが・・
咲さん: はい、営業許可を取るのがすごく大変だったんです。ここは元々、カレー屋だったそうなのですが、その後、オフィスとして使っていて、そうなるとまた飲食の許可を取り直す必要があって・・・キッチンの横に別の手洗い場がないとダメとか、トイレの場所とか3ヶ月くらい色々とありまして・・・もうオープンできないんじゃないかと、何度も心が折れそうになりました(笑)
恵ママ: ここは咲ママが務めている会社が運営しているスナックといった位置付けなんですよね?
咲さん: 私が社員として働いている株式会社FoundingBaseが、地域での事業づくりを通して若者の人材育成をやっているなんです。私はそこで広報を担当しています。
この場所、実は私の会社が創業の時に借りていたオフィスなんです。大家さんがずっと、私たちの会社を応援してくれていて。
でも、会社が大きくなってきて、この大きさだとちょっと狭くなってきたんです。移転を考えた時に、大家さんととても素敵な関係を作れていたので、この場所をこのまま手放すのはなんだか寂しいなと思いまして・・・
咲さん: 私たちの会社は、いろいろな地方で事業をやっているんです。観光とか農業とか、教育とか。この、いろんな地域の事業と、東京を結んで何かできないかなと、ちょうどその時考えていたんですね。
そうしたら、この場所、とても良いのではないかと。東京にいながら地域の顔が見える関係で繋がれるような、人と地域をつなぐコミュニティが作れれば良いなと思ってスナックをオープンさせました。
恵ママ: そこで、ママさんとして立候補したんですか?咲さんは2代目ミス薩摩焼酎として、焼酎を広げる活動もされてたんですよね。
咲さん: いえいえ、本当は私最初、ここを運営していく予定ではなかったんです。最初は他のメンバーがやる話だったのですが、なかなか進まなくて。そうしたら代表が「焼酎、ここでやったら?」と言ってくれて・・確かに・・と。まさか自分が飲食店営業許可を取ってコミュニティスナック運営をやっているとはびっくりです(笑)
店内には咲さんお勧めの焼酎もずらっと並んでいる
恵ママ: 私の場合は元々毎晩営業しているBARで、使っていない昼の時間帯を間借りしてママをしているので、お店としての土壌が整備されているところに立っているんですが、咲さんの場合は一から作ったんですもんね。
咲さん: 売り上げの計算をして、IKEAに大量のコップを買いに行くところから始めました(笑)
恵ママ: お客さんは、地元の人が多いんですか?
咲さん:道を歩いている人がフラッと入ってくるということはほぼなくて、そう意味でいうと、飲食店とはちょっと違う立ち位置かと思います。
最初は集客にすごく苦労して、いろんな方に一人一人メッセージを送ったりしていたんですけど、今は安定して集客できています。
私たちはコミュニティスナックと呼んでいるんですけど、知り合いの知り合いといった紹介制であったり、Facebookを見て来てくれる人も多いです。必ず、お店にいらっしゃるお客様がどこかで繋がっていることがあるという、面白いお店ですね。
咲さん: 一般的なスナックを想像していると、ここに来る方はちょっと違う場所かなと感じると思われるんですが、ここでは地域や生き方などをテーマに毎日違う店長がイベント行なっていて、それに興味のある方が来て繋がっていく感じなんです。今運営に関わってくれているメンバーも、もともとはお客さんとしてきてくれた人たち。なのでお客さんも一緒に、一つのコミュニティを作っているというイメージなんですね。だからその日主催のメンバーやテーマによって来る人のカラーも変わります。人にお客さんがついてそこから横の繋がりが生まれているのが嬉しいです。
恵ママ: 私、Career Design Cafeというコミュ二ティも主催していて、そちらは「自分らしいキャリアを創りたい女性」に向けて毎回様々なテーマを設けてイベント開催しています。そうすると、「キャリアに悩んでいる」と言っても、モヤモヤ‥というより、「もっと自分の人生楽しみたい!」と前向きに悩んでいる人が多く来てくれるので、とてもポジティブな空間ができていて、対話を通じて前に進んで行く方が多いんです。人によって雰囲気が変わる空間というのは実に面白いし、そこで生まれる繋がりは、何にも代えがたいご縁ですよね。
咲さん: 恵ママは集客で苦労したりしなかったんですか?
恵ママ: 私も最初はとっても苦労して、毎週のようにいろんなイベントをやっていました(笑)1年続けて、ようやく、何もしなくても毎週コンスタントにお客様が来てくれるようになりましたね。
咲さん: 昼スナの客層ってどんな感じですか?
恵ママ: 年代は、30〜40代の方が多いですね。男女比ですと、男性の方がやや多めかもしれません。理想は男女半々ぐらいですけど(笑)
咲さん: 私も、毎週木曜日にスナック的なイベントをやっているのですが、男性の比率が圧倒的に多くて、女の子と話したい!と思う時もあります。
恵ママ: みんな咲さんのファンなんですよ(笑)
恵ママ: かくれ架BASEのプレオープンの時期に、私の友達がここを借りてイベントをしていたんです。それが二拠点生活のイベントで、その頃移住を考えていたのでここに来たんです。
咲さん: そうだったんですか!?知りませんでした!
恵ママ: 自分のコミュニティスペースを作りたくて、でも自分の理想とする物件を都内で作ろうと思ったらとんでもない金額になると(笑)だったら地方に移住して作ろうと思っていたんです。
咲さん: そのイベントで出会って、スナックのママ同士ということですぐに意気投合して。その直後、私が恵ママの昼スナックにお客さんとして遊びに行ったんですよね。
恵ママ: そうそう、数ヶ月後には麻布十番の昼スナで焼酎の日を作って、咲さんに1日ママとして一緒にカウンターに立ってもらって。
咲さん: その後、今度はかくれ架BASEで、恵ママにイベントを主催してもらったんです。
恵ママ: 恋愛のイベントでしたよね。すごく盛り上がって楽しかった!!
咲さん: 私も、その当時付き合っていた彼との関係について相談させてもらったり(笑)
恵ママ: 女性のキャリアと恋愛って、切っても切り離せないんですよね。
咲さん: かくれ架BASEのお客さんも、パートナーシップに悩んでいたり、仕事と恋愛のバランスに悩んでいたりする女性が本当に多くて。
恵ママ: かくれ架BASEのお客さんは私よりも若い世代なので、結婚して子どもがいる私の経験を、一つのモデルケースとしてお話させてもらったりもしました。
咲さん: 後半は、とにかくディープな話をしましたよね(笑)
恵ママ: そうそう、段々それぞれの個人的なお悩み相談になっていって・・ほんとスナック状態だったね(笑)
咲さん: 私たち、最近はここで行われていることをライブ配信したりしているんですね。
恵ママ: スナックのライブ配信!新しい。
咲さん: 結構、人気なんです。他にも、地方とここをオンラインでつなぐイベントも盛況でした。例えば島根県の津和野町で取れた野菜をみんなで食べながら、それを作った農家さんと一緒に乾杯したり。
恵ママ: 生産者さんの顔を見ながら食べられるだなんて、素敵ですね。
咲さん: そのイベントから繋がりがどんどん広がっていって、私が知らない間に農家さんの家に何回も泊まりに行く人まで出てきているんです。
恵ママ: すごい展開!
咲さん: 他にも、私が知らないところでお客さん同士が付き合っていたりとか
恵ママ:(笑)
咲さん: もう!教えてよーと思っているんですけど(笑)
あと、ここにきたお客さんの中で、仲良くなっていくうちに、最終的に私の会社に入社した方まで現れました。少し前までお客さんという関係だったのに、今では仲間になっている。
恵ママ: スナックでのつながりが、結果として採用に。何がどんな出会いに繋がるか分からないですね。
咲さん: 本当ですよね。ここでやっていることは、私の会社の広報活動になっているので、このかくれ架BASEでのイベントを体験して、自分も地方で何かやりたいと思う人が多いみたいです。
恵ママ: 私も、またここで一緒に、何か面白いことをやりたい!
咲さん: ぜひぜひ!女の子がたくさん来そうなイベントをやってください(笑)
2020/2/14(金)19:30-22:00@かくれ架BASE
スナ女はもちろん、スナックは初めてという女子ももちろん大歓迎。互いの恋愛観・キャリア観・人生観などなど‥まったり飲みながら語らいましょう★